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【債務整理】と【過払い金請求】ってどう違う?

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【債務整理】と【過払い金請求】ってどう違う?

テレビCMなどで最近よく目にする「過払い金請求は××にお任せください」という言葉がありますが、「債務整理なら○○へ」といった文言も同じようによく見かけます。

この二つ、似てはいますしおおざっぱに言って「借金をしていた人の救済手段」という意味では共通した部分もありますが、それぞれが指す意味合いはかなり異なってきます。

ひとつずつがどのような意味を持っているのか、くわしく見ていきましょう。

債務整理の具体的な内容とは?

まず、「債務整理」という言葉は、非常に広い意味合いを持つものです。

「債務」はすこし専門的な用語ですが、ようするに借金を返さなければならない義務を持っているということです。

その逆が債権で、借金を返してもらえる権利ということになります。

「債務整理」の言葉は、借金を抱えてしまってなかなかスムーズに返済ができない状態の人がそれを整理し、生活を立て直していく仕組み全般に関して使われます。

債務整理の分類を知ろう

その中の手段として「個人再生」「自己破産」「任意整理」などがあり、これらはそれぞれ裁判所に申し立てて「もうお金を返せません」と証明してもらったり、お金を貸している側と交渉してムリなく返済できる計画を立てて利息を無くしてもらったりといった手段になります。

なかでも、「任意整理」は貸し手との交渉だけで行えて裁判所を通さないため難しい手続きや長い時間を要さないためもっとも手軽に行える手段となっています。

任意整理は相手との交渉、駆け引きですので、「これだけまとめて払うからちょっと利息を安くしてよ」「半年経ったらこういうお金が入るしそれを保証できるから、返済を少し待って」といった交渉材料が必要になってきます。

そのときの材料の一つとして使われるのが「過払い金(請求)」というわけです。

つまり、債務整理の中のひとつに任意整理等があり、さらにその任意整理の中のひとつの手段として過払い金請求があるという図式になります。

債務整理と過払い金請求の区別が困難な理由

過払いが多く、それが戻ってくれば完済となるケースは通常では債務整理とは言わないということもあり、この二つをややこしくしてしまっているのは債務全体の額と過払いの占める割合とのバランスということになります。

過払いの意味を理解しよう

ところで、よく耳にするけれど「過払い」の意味が今一つだという方も多いことかと思われます。

そもそもお金を借りる際には、契約書を交わしその中に「年利何%でいくら借ります」といった項目がかならず入ります。

基本的にはこの契約書に基づいて返済が行われるのですが、お金がなくて困っている人に付けこんで高利で貸し付ける悪徳商法は利用者の保護のため禁じる必要があります。

そのため、「契約書に年利100%と書いてあるんだから一年後には倍額払え」と要求することは法律違反となり、ヤミ金でしか行っていません。

つまり、正規の金融業者は決められた金利の上限を守って貸し付けているのです。

過払い金が生まれる仕組み

この金利の上限を決めるラインが最近までは古い法律のため二つ存在し、多くの業者は高いほうの金利上限いっぱいで貸し付けを行っていました。

ところが近年になって裁判所が「やっぱり低い方のラインを上限とする、今まで高いほうの金利で利息をとっていたなら返還しなさい」という判断を示したため、その二つの金利の差額分だけ請求すればかえってくるという事態になったわけです。

過払い金請求は必ず勝てる!

いくら返ってくるかは、返済していた期間や金額、借り入れの利率や業者によって異なってきますが少なくとも「必ず請求すれば勝てる勝負」であるため返還請求は殺到、これによって倒産する金融業者も出たほどです。

過払い金請求でプラスになることもある

すでにほとんど完済していたり、今まで多額の返済を行ってきた人ならこの過払い金返還請求で借金がなくなるどころかプラスになる可能性もあるため大ブームとなりました。

たとえトータルでプラスにならなくても、「A社に対しては過払い金の返還でプラスになるから、そのぶんをまだ完済していないB社への支払いに充てる」といった整理の仕方も出来るようになっており、任意整理の一パターンと言えるでしょう。

とくに過払い金の返還請求は自己破産や任意整理とは違って信用情報に影響はなく、ブラックリストに載ることはありません。

返還請求した業者やその系列からは借りにくくなるでしょうが、新規の融資もローンも可能なためその後の生活に余裕を持たせることが出来ます。

信頼出来る専門家を探そう

債務整理は基本的に「マイナスをゼロに近づける」ためのものであり、どう頑張ってもこれまではプラスになることはありえませんでした。

ところが「過払い」の判決以降、大きな過払いが存在すれば借金を返してなお手元にお金が残る可能性が出てきており、整理をする人にとっては希望を持てる状況と言えます。

どのような整理の仕方をするにせよ、弁護士や司法書士などの専門家に依頼するほうが手数料や報酬を差し引いても手間や残債の圧縮額で有利であるため、信頼できる専門家を探して依頼することが借金問題の解決においては大切です。

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