100万円が返せない
「返済が追いつかない借金」とは、一体どれくらいの借金額を想像するでしょうか?
一般的には借金額が年収と同額になってしまうと、返済がかなり困難になるといわれています。日本の平均年収から考えると、借金総額が300~500万円になると偏差はかなり困難になり、債務整理するしか解決方法がなくなってしまいます。
返済が苦しくなる借金額は人それぞれです。1,000万円の借金を余裕で返せる人もいれば、100万円の借金返済が難しい人もいます。借金額が比較的小額だと周囲の理解が得られず、「それくらいの金額が返せないの?」などと無神経な言葉をぶつけられることもあります。
借金額が少ないからといって返済の苦しさが少ないとは限りません。本人にとって返済が追いつかない金額であれば、100万円であろうと人生が台無しになりかねない借金なのです。ただし、借金が小額であれば、高い確率で被害が拡大しないうちに解決できます。返済のコツを学んで、100万円の借金を早期に解決しましょう。
100万円の借金を返済するコツ
借金を一本化する
100万程度の金額で返済が追いつかないほど苦しい状況にあるのは、多重債務で金利負担が重いのが大きな理由です。利息の高いキャッシングや元本が減らないリボ払いなど、返済負担の重い借金をいくつも借り入れていると、返済のための借金を繰り返すハメになり、あっという間に返済不能にまで追い込まれてしまいます。
放置すると危険な多重債務ですが、借金額が100万円程度なら十分対処可能です。まずは借金を見直して一本化を目指しましょう。おまとめローンを利用して借金を一本化すると、その時点での借金はおまとめローンの借入金で全て返済されます。その後は一本化された金利の安いおまとめローンの返済のみに集中できるので、返済負担は大幅に軽減されます。
おまとめローンは単なるローンの借換えなので、債務整理ではありません。債務整理のように借金を整理した記録は残らず、信用情報機関のブラックリストにも情報は記載されません。
おまとめローンは借金が膨らみすぎていると融資を断られてしまう可能性がありますが、借金総額が100万円程度であれば高い確率でローン審査を通過できます。早期に一本化して金利負担をおさえるのがコツなので、利息がかさまないうちに早めにおまとめローン専用窓口に相談しましょう。
収支を見直す
100万円程度では借金が高額とはいえません。返済が苦しいのは事実であっても、努力次第で十分返済できる金額です。毎月の返済金額を増やせば債務整理することなく通常の方法完済は可能です。その代わり油断しているとあっという間に借金が膨らんでしまうので、これ以上返済が苦しくなる前に収支を見直して、優先的に返済に回しましょう。
まずは生活を引き締めましょう。贅沢品や嗜好品などの支出を削り、返済金に回してください。完済まで窮屈な生活になってしまいますが、債務整理するのと比べればずっとマシです。100万程度の借金ならちょっとした支出を見直すだけでも、返済を大きく進められます。
収支を見直すコツとしては、買っても買わなくてもどちらでもいいモノの支出を減らすことです。とりあえず買っておく、気になるから購入してみるといった必要性の薄い支出は削ってください。ひとつひとつは小さい金額でも、積み上げればそれなりの金額を繰り上げ返済に回せます。
過払い金の有無を確認する
長期間返済を続けているのになかなか100万円の借金が減らない、という人は過去の借金を見直して過払い金の有無を確認しましょう。過払い金とは過去の借金のうち、いわゆるグレーゾーンと呼ばれる高金利が適用された借金のことです。グレーゾーン金利に相当する金利負担に関しては、返還請求することで債権者から取り戻せます。
借金返済が長期に及んでいると、過払い金の総額が100万円を超えることも珍しくありません。過払い金が債務額を超えているのであれば、返還請求することで借金を完済できる可能性があります。過払い金の請求時効は10年なので、心当たりのある人は早めに弁護士か司法書士に相談してください。