債務整理の和解成立後、良くあるトラブルとは?
法律事務所等に相談して債務整理の和解成立したにも関わらず、トラブルに巻き込まれてしまうことが多々あります。
和解成立で安心はできない
和解が成立してしまえば全てが解決したと考えている方が多いかもしれませんが、実はそうではありません。
基本的には和解成立した後に無事に返済が終了して、初めて問題が解決したとも言えますから和解だけでは安心できません。
万が一のトラブルに巻き込まれないためにも、どういったトラブルが起きるかを知っておく必要があります。
督促状が来ることがある
債務整理をして和解が成立をすると内容に従って返済が始まりますが、返済しているのにも関わらず返済されていないと督促状が届く事案があります。
この時に実は支払っていなかったという場合は問題がありますが、しっかりと支払っているのに支払われていない場合は支払いの証明をもって疑いを晴らす事が可能です。
支払い方法と注意すること
支払いの証拠を残す
多くの返済の支払い場合は、コンビニや銀行のATMを利用して相手の口座に支払うことが多いです。
この時に支払った事の証明になるATMの利用明細は必ず捨てずに保管してください。
通帳を利用している場合は通帳に送信記録が残る形にしまして、必ず何かしらの証拠が残る状況を作る事が大事です。
支払った、支払っていないといったトラブルになった場合に支払いの証明をするのは債務者と決まっていますから、実際に支払っていた場合でも証明ができないと二重に支払いをしないといけない可能性が高いです。
借金の残高に細心の注意を
次に考えられるトラブルは長期的な分割支払いで起こる可能性が多いトラブルになりまして、完済したにも関わらず借金が残っていると催促されるケースです。
長期の分割支払いになりますと、途中で何回か支払いが忘れた、トータルの入金額が少なかった、延滞があったので延滞金が発生した等があります。
債権者や債務者が返済回数や金額を勘違いしていたり、実は借金や支払いが残っていたという場合があり、後々に請求や督促されます。
完済できたからと安心してたら突然に督促されるといったケースは少なからずありますので、支払いの証明書は必ず保存しておき、回数や金額が間違いないように記録しておかないといけません。
完済時には念のため債権者に確認の連絡をとる
そして、念のために完済した時に債権者に連絡を行なって全額支払い済みかどうかを確認する事が大事です。
確認をする事はとても大事な事であり、完済したと思ってたのに1年以上経ってから債権者から連絡が来たというケースもあります。
時間が過ぎれば支払いの証明になる明細書も捨てている可能性も高いですし、延滞利息が発生してしまっている場合もありますから確認連絡は必要です。
和解内容によっては延滞利息が必要でなかったり、条項によって支払いが遅れると一括支払いが必要であったりと内容によって異なりますから和解内容も合わせて確認してください。
債権者とのトラブルよりも家族内でのトラブルに注意!
家族内でのトラブル
債権者とのトラブルではなく家族内で発生する良くあるトラブルもあります。
家族に内緒で借金をして、債務整理をして無事に完済したのに借用書が自宅に郵送されてきたといったトラブルが増加しています。
債権者によって対応は変わりますが、完済をした後に和解書や借用書を返却してくれる場合があります。
和解を依頼した法律事務所に郵送されてくる場合もありますが、直接自宅に郵送されてしまう場合がありまして、家族に内緒にしていたのに家族にバレてしまいます。
家族間のトラブルを防ぐには郵送先を変更する
そうならないためには完済する前に事前に債権者に連絡を取りまして、和解書や借用書は自宅に郵送しないようにして下さいとお願いしなければなりません。
郵送先が自宅だけの場合は有人店頭での受取にしたり等、相談して決めていく事になります。
完済した場合に限らず延滞した時にも自宅に連絡が来るケースがありますが、これは自分自身が支払いが遅れてしまい延滞してしまっているので仕方ないと言えます。
現在の和解の条件で支払いを続けていく事が難しい場合は、もう一度債務整理を考え直すといった方法になります。
代理人とのトラブル
債務以上の成功報酬
また債権者ではなく法律事務所とのトラブルも増加しています。
借金を減額するために専門家である弁護士に依頼するのですが、結果的に支払総額が借入額を超えてしまうといった事があります。
これは和解して借金が減額されても法律事務所や弁護士への支払い手数料で多くなってしまうケースです。
債務整理に慣れていない法律事務所や司法書士とトラブル
債務整理の業務に慣れていない法律事務所や司法書士に依頼した場合に多いトラブルとして、減額交渉に失敗した、計算ミスをしたといった事も起こってしまいまして、詐欺を疑ってしまうような事もあります。
借金を減らすための債務整理なのに負担が増加してしまう、依頼した時の説明と違ったということでトラブルが良くあります。
このように和解成立したとしても完済して確認を取るまでは安心できません。
法律事務所や司法書士とのトラブルを防ぐには自分でも和解内容を知っておく
細かい手続きは代理人に任せていれば良いと思いがちですが、細かい和解内容を知っておく必要がありますし、処理の段階でミスがあったりする可能性もありますからトラブルに遭わないように確認する事が重要です。