任意整理のデメリットはどのくらい大変なものなの?
借金をしたことのある人なら、「債務整理」という言葉は聞いたことがあると思います。債務整理をすれば借金を少なくすることができるため、返済が苦しい債務者にとっては見逃せない救済措置です。そんな魅力的な債務整理ですが、デメリットが多くて大変ともいわれています。
借金が少なくなったとしても、デメリットによってその後の生活がさらに苦しくなってしまうのであれば、債務整理を再検討しなければなりませんよね。
では、その真相について見ていきましょう。
任意整理(過払い金請求) のデメリットは?
まずは任意整理のデメリットをまとめてみました。任意整理の一つである、過払い金請求でもほぼ同じことがいえます。
- 5年ほどブラックリストに掲載される
- 債務整理した金融業者からは借り入れができない
他の債務整理方法を選んだ場合でも、これらのデメリットは付いて回ります。任意整理によって被るデメリットは比較的少なくて済むため、このラインを容認できないのであれば、債務整理自体を考え直した方が良いでしょう。
個人再生のデメリットは?
個人再生は、任意整理よりも1ランク上の債務整理です。そのため、デメリットが少し重くなっています。
- 5年から7年ブラックリストに掲載される
- 債務整理の中で費用が一番かかる
- 官報に掲載される
2番目にあげた、費用の高さが気になってしまう人が多いと思います。基本的に債務者はお金に困っている状況ですから、高額な費用を用意するのは厳しいかもしれませんね。
自己破産のデメリットは?
自己破産は、任意整理や個人再生では返済しきれない借金を抱えている場合に採用される債務整理です。
- 20万円以上の価値がある財産は差し押さえの対象になる
- 一定期間だけ一部の職業に就けない規制がある
- ギャンブルによる借金には適用されないことが多い
- 5年から7年ブラックリストに掲載される
一番の痛手は、財産の差し押さえでしょう。20万円以上の財産となると、自動車、所有住宅、趣味娯楽のアイテム、芸術品、預金口座などがその対象となります。同居している家族がいる場合は、多大な迷惑がかかることは間違いないでしょう。
また、一部の職業に制限がかかることも考えると、仕事先にも迷惑をかけてしまうかもしれません。自己破産は慎重に検討する必要があります。
債務整理にかかる期間も理解しておきましょう
債務整理の手続きには時間がかかります。債務整理をよりスムーズに行い、周囲への迷惑も最小限に抑えるために、手続きにかかる期間を把握しておきましょう。
債務整理は長くても1年くらい
債務整理にかかる期間は、長くても1年くらいが一般的です。しかし、これはあくまでも一般的な数値なので、これよりも長引く可能性はあります。債務整理の期間は次の3要素によって変わってくるので、事前に弁護士に確認しておくようにしましょう。
- 借金の額
- 債務整理の種類
- 弁護士が債務整理のコツをどれだけ理解しているか
想定よりも早く終了するケースもたくさんあります
債務整理は想定よりも早く終了できるケースもたくさんあります。一番多いのは、「自己破産した債務者がほとんど財産を持っていない場合」です。財産がない場合は、差し押さえの時間が省かれるため、その後の手続きがスムーズに進みます。
「その後」のプランも期間に入れて考えるべきです
債務整理そのものは長くても1年程度ですが、その後の返済プランも期間の一部として考えた方が良いでしょう。債務整理をした後は3年以内に残債を返済するのが一般的です。弁護士と一緒に無理のないスケジュールを立てるようにしましょう。