過払い金請求は時効を理解しておくことが大切です
複数ある債務整理の中で、数年前から注目を集めているのが過払い金請求です。過払い金請求は、借金返済の利息が法律に沿っていなかった場合、余剰分が債務者に返ってくるという債務整理です。
そんな過払い金請求は、返済中の借金だけではなく、既に返済が終了している借金に対しても行うことができます。しかし、返済が終了している借金に過払い金請求をする場合は、「過払い金請求の時効」をよく理解しておく必要があります。
過払い金請求の時効は10年間です
返済が終了した借金に対して行う過払い金請求には、10年間という時効が決められています。これは、返済が終了した日から10年間です。過払い金の発生に気付かず、返済を終えた債務者はたくさんいます。そんな債務者は、もしかしたら今からでもお金を取り返せるかもしれません。心当たりのある方は、明細などをもう一度確認してみてはいかがでしょうか?
そもそも過払い金が発生する仕組みとは?
そもそもの問題として、どうして過払い金が発生してしまうのでしょうか。法律で利息が決められている以上、利息はオーバーしないはずです。
法律が曖昧な時期があり、きちんと守られていなかったのが理由
金融業者が債務者に融資をする場合、利息制限法という法律を守らなければいけません。この法律では、利息は年利20%までと定められています。しかし、これと似たような法律に出資法というものがあり、そちらでは年利を29.2%としていました。
かつて、この2つが曖昧に解釈されていた時代があり、出資法の利率が適用されていた借金は、「払い過ぎ」の状態になっていたのです。当時の人々はこのことに気付かず、請求されるままに借金を返済していました。しかし時が流れ、「過払い金」という存在が世間一般に知れ渡るようになり、現在は「過払い金請求」をする人が増えてきているのです。
過払い金が戻ってくる金額の相場とは?
返還金額は
- 債務者の借金額
- 返済期間
- 借金を始めた時代
などによって違いが出てきます。
過払い金請求で返ってくる金額は決して少なくはありません。100万円以上戻ってきたという債務者が続出しています。
過払い金請求の方法
ここからは、過払い金請求の方法やコツについて解説していきたいと思います。
確実な方法は弁護士に相談すること
過払い金請求に限った話ではありませんが、確実に債務整理をするためには弁護士に相談するのが一番です。弁護士に依頼すれば、必要な手続きはすべて弁護士が肩代わりしてくれます。
正式に依頼する前に相談期間を設けてもらうこともでき、この段階であれば「過払い金があるかないか定かではない」状況でも、話を聞いてもらえます。興味がある方はお近くの弁護士事務所に相談してみてはいかがでしょうか?
なるべく多くのデータを持参するのがポイント
債務整理をスムーズに依頼するためには、借金に関するデータをなるべく多く持参するべきです。一番確実なのは取引明細でしょう。しかし、すべての書類を持参できれば話は早いのですが、「書類なんてもう捨ててしまった」という方もいるかと思います。そのような時は、一部だけでも持参する様にしましょう。
ちなみに、全く取引明細がない場合でも、依頼は不可能ではないので安心してください。また、何も書類が残っていなかったとしても、最低限、借り入れをしていた金融業者の名前だけは全て書き出しておくようにしましょう。
弁護士に依頼する余裕がなければ、自分でチャレンジするのもOK
過払い金請求は自分でチャレンジすることもできます。過払い金請求は裁判所を通さずに、債務者と金融業者で直接交渉して進めていることができるものです。これは簡単なことではありませんが、書類の作り方や法律の知識を身に付ければ、できないことではありません。もし、弁護士費用を用意する余裕がない場合は、検討してみてはいかがでしょうか?